こんにちはー!実は回転翼よりも固定翼が好きなK-ki(K-ki@Ailerocket)です。ドローンの操縦技術を高めたいとか、ドローン仲間がほしいという人の中には、ドローンスクールで資格を受講することを目指す人も多いです。しかし、ドローン関連の資格にものすごくたくさんの種類があるように、ドローンスクールもものすごくたくさんあります。
むしろ、資格の種類よりもスクールの種類のほうが圧倒的に多いため、「どの資格を取得するか」という問題以上に、「どのドローンスクールで資格を取得するか」という問題は悩んでしまうことでしょう。
そこでこのページでは、ドローンの資格取得を目指す人向けに、ドローンスクールの選び方を解説します。ドローンスクールをどんな点に着目して選べばよいのか、そのコツを紹介します。
ドローンスクールとは
まずはそもそもの話ですが、ドローンスクールとは何かをご存じですか?
ドローンスクールは、ドローンの資格を取得するために通う、ドローン版の自動車教習所のような施設です。主に、ドローンを操縦するための実技訓練と、ドローンを安全に飛ばすための法律や機体の構造等に関わる知識を学びます。
自動車教習所の場合、どこの教習所でも最終的に取得できる資格は同じですが、ドローンスクールの場合は資格の種類が多くスクールはそれぞれいずれかの資格に対応したものであるため、スクールが違えば取れる資格も違います。
取れる資格が違うので、当然ながらドローンスクールのカリキュラムも違います。さらに、同じ資格が取得できるスクールであったとしても、やはり講習の内容が違うこともあり、それが受講料金にも影響してきます。カリキュラムや料金に差があるため、ドローンスクールを選ぶ際はそれぞれの違いをよく比較して選ぶのが重要です。
-
ドローンの学校?操縦技能と安全知識を学べるドローンスクールとは?
ドローンスクールとは、ドローンの普及に伴い今後不足するドローンパイロットとしての資格を習得できる学校です。ドローンスクールで勉強する内容や資格の有用性、スクールの選び方、受講費用、おすすめのスクール等の情報をまとめます。
ドローンスクールで学べる内容について、もう少し具体的に知りたい人はこちらのページも参考にしてください。
ドローンを飛ばすために資格は必要か?
ドローンスクールではドローンの資格を取得できると説明しましたが、そもそもドローンを飛ばすのに資格が必要なんでしょうか。答えはノーです。ドローンを飛ばすためには、持っていなければならない資格はありません。基本的には、誰でもドローンをとばすことができます。
ただし、例外的に資格が必要な場合や、資格は必要ないけれど国土交通大臣の許可や承認が必要になる場合もあります。その例も簡単に紹介しておきましょう。
資格が必要になるのは、電波法による規制対象になる場合です。ドローンを操縦するための電波は、通常はWi-Fiと同じ2.4GHz帯という周波数の電波であり、誰でも使用できるものです。しかし、大型の産業用ドローンや、FPV飛行のためにゴーグル・モニタを使用する場合など、5.7GHzまたは5.8GHzの周波数帯の電波を使用する場合には、「第三級陸上特殊無線技士」や「第四級アマチュア無線技士」の資格が必要になります。
また、空港周辺や人口密集地区の上空など飛行させる空域によっては国土交通大臣の許可が、目視外や夜間など飛行方法によっては国土交通大臣の承認が必要になる場合があります。
-
ドローンの飛行に免許・資格は必要?操縦に関するルール・法律を解説
ドローンを飛ばすための資格・免許の必要性や関連する法律を紹介します。また、ドローンを飛ばすために許可・承認が必要になる事例を解説します。ビジネスでよく利用されるドローン操縦の民間資格についても実用性の高いものを紹介します。
ドローンを飛ばすのに関連する資格や法規制については、こちらのページで解説しています。詳細が知りたい方は読んでみてください。
ドローン操縦の民間資格を取得する意義
ドローンを飛ばすために法的な規制がないということは、すなわちドローンを飛ばすための公的な資格はないということです。よって、ドローン関連の資格は民間資格ということになります。では、こういった民間資格を取得することに、どんなメリットがあるのでしょうか。
操縦技術に信頼を得られビジネスに活かせる
K-kiが考える資格取得による最大のメリットが、この操縦技術に信頼を得られ仕事に活かせる点です。
ドローンを使った仕事を依頼する側の視点で考えてほしいのですが、見ず知らずまたはそれに近いような付き合いの浅い人に仕事を依頼するのであれば、その人に仕事を依頼する確たる根拠がほしいものです。ドローン操縦の資格を持っていると、まさにその「この人に仕事を依頼する根拠」を提供することができます。
依頼者に安心して仕事を頼んでもらえる、ひいては依頼者との信頼関係を築く材料にできるのは、資格を取得する大きなメリットです。
操縦技術・知識を効率的に学べる
2つ目に紹介するメリットは、ドローンスクールの学習効率の高さです。
実際のところ、ドローンスクールに行って資格を取らなくても、ドローンの操縦を練習し、航空法などの関連法規を勉強し、ドローンの機体構造や電気的な仕組みを知ることは可能です。もちろん、特定の空域や飛行方法でドローンをとばすために必要な「飛行許可申請」も、資格がなくたってすることは可能です。
しかし、これらを独学で学ぶためには、それなりの時間と労力がかかります。何を勉強し、何を練習すればよいか考え、調べるところから始めなければならないからです。
ドローンスクールで講習を受講すれば、体系だったカリキュラムが用意されており、インストラクターに質問しながら学べるので、同じ内容をより短い時間で学ぶことができます。特にドローンをビジネスに活用したいと考えているような場合は、スピード感を持って進められるドローンスクールには大きなメリットがあります。
国土交通省の飛行許可申請がしやすい
ドローンの操縦資格には国土交通省による公認制度が存在します。航空法により、特定の空域や飛行方法でドローンを飛ばすためには国土交通大臣の許可又は承認が必要ですが、これらを得るための「飛行許可申請」の手続きを簡略化することが目的の制度です。
ポイント
以下の空域を飛行する場合は、国土交通大臣の許可が必要です。
- 空港等の周辺の上空の空域
- 150m以上の高さの空域
- 人口密集地区の上空
ポイント
以下の方法で飛行する場合は、国土交通大臣の承認が必要です。
- 夜間飛行
- 目視外飛行
- 第三者の人又は物件から30m未満の飛行
- イベント上空飛行
- 危険物輸送
- 物件投下
そのため、国交省の公認を得ている資格であれば、飛行許可申請の時に一部の書類を省略できる、というメリットを得られます。なお、航空法施行規則での規定により、実際には許可・申請を行う業務は地方航空局長に委任されています。
スクールからビジネスのサポートが得られる場合も
ドローンスクールによっては、卒業後にドローン関連の仕事が得られるようなサポートを行っているところもあります。K-kiの知る限りでは、ドローンスクールジャパン 東京中目黒校さんなんかは、かなり手厚いサービスを行っている方だと思います。
他にも、スクールによっては交流会が開かれたり、空撮や測量などの技能研修があったりと、さまざまなサービスが展開されています。こういったアフターサポートを受けられるのも、スクールで講習を受講するメリットの一つです。
ドローンスクールを選ぶ場合のポイント
ドローンスクールとそこで取得できる資格について紹介してきました。ではいよいよ、このページの本題である「ドローンスクールの選び方」について紹介していきます。ドローンスクール選びで注目するべきポイントとその理由という形で整理して説明します。
受講日数・日程
資格取得までにどれくらいの時間を割く必要があるかは知っておくべき項目です。一般的なドローンスクールだと、2~4日程度通えば資格を取得可能なので、これを目安に日数が多いか少ないかくらいは把握しておきましょう。
他にも、平日に一日中時間を割く必要があるのかとか、土日だけスクールに行って資格取得までたどり着けるのかなど、「日程」という観点も確認しておくようにしましょう。
取得できる資格
ドローンスクール選びで最も重要なポイントとも言えるのが、どの資格を取得できるのか、という点です。ドローンスクールは基本的に資格認定団体の認定を受けて運営しており、認定を受けていない団体の資格は取得できません。
具体的な例を上げて説明すると、例えば、DPA認定資格である「ドローン操縦士回転翼3級」の資格を取得するためには、DPA認定のドローンスクールで講習を受ける必要があります。DPAはJUIDA等ほかの資格とは競合関係にあるため、DPA認定スクールがJUIDAの認定を受けることはまずありません。
従って、「ドローンスクールジャパン」のようなDPA認定スクールでは、JUIDA認定資格の「無人航空機操縦技能証明証」や「無人航空機安全運航管理者証明証」を取得することはできません。このように、ドローンスクールを選ぶことは取得する資格を選ぶことと密接に関係しているため、自分がどの資格を取得したいのか、しっかり考えておく必要があります。
-
ドローンの資格にはどんな種類がある?JUIDA・DPA・DJI等を解説
ドローンの操縦に関連する資格について、認定団体や法的背景も交えて分かりやすく解説しています。種類が非常に多いドローンの資格の中から、実用性の高いものを抽出し、取得方法、費用、有効期限、受講資格などを紹介します。
参考までに、主要なドローンの資格を紹介しているページへリンクを張っておくので、よかったら読んでみてください。「そもそも資格には色んな種類があるみたいだけど、どの資格を取るべきなの?」という人も、こちらのページが参考になるはずです。
受講費用
受講生としては、一番気になるのは受講費用かもしれません。ドローンスクールで資格を取得するためには、数万~数十万円のお金が必要になります。以下に、取得する資格別に受講費用の目安を紹介しておきます。
-
ドローンの操縦資格を取る!スクール関連で必要な費用まとめ
ドローン操縦の資格を取得するためには、ドローンスクールで講習を受けるのが一般的です。しかし、料金面に不安がある人もいるでしょう。そこで、ドローンスクールも含め資格の取得とドローンの運用で必要になるお金についてまとめます。
ドローンスクールで講習を受ける際の受講費や、試験に合格した後の資格申請日、その後ドローンを運用するにあたって必要なコスト等はこちらで詳細に解説しています。ここでは、各資格ごとの受講費に絞って紹介します。
JUIDA認定資格
JUIDAの認定資格は受講費用をスクールが決めるため、スクールごとのばらつきが大きいです。「無人航空機操縦技能証明証」と「無人航空機安全運航管理者証明証」の2つともを取る前提で、約20~50万円程度が目安と言われています。
ただし、高いスクールが悪いというわけではありません。JUIDA認定スクールはカリキュラムの決定についてもスクールにある程度裁量があるため、料金は高いけど室の高い講習を展開している、という場合も多々あります。
DPA認定資格
DPA認定スクールは、全国でカリキュラムと受講費用を統一しているため、どこのスクールでも同じ料金で資格を取得できます。ドローン操縦士回転翼3級を取得するための受講費用は、2020年2月時点で全国一律、税抜20万円となっています。
DJI JAPAN認定資格
DJI JAPANが認定するDJIスペシャリストの資格を取得するためには、全国各地で不定期に開催されるDJI CAMPという教育プログラムに参加する必要があります。この教育プログラムは、概ね6万~7万円程度の受講費用で受けることができます。
注意点は、DJI CAMPは完全にドローン操縦の経験者向けのプログラムになっており、飛行経験が10時間以上ないと受講することすらできないことに注意しましょう。
アクセスの良さ・通いやすさ
少し見落としやすいポイントとして、住んでいる場所からドローンスクールまでのアクセスが良いか、という観点があります。受講日程のところにも書きましたが、資格を取得するまでには2日~4日程度はドローンスクールに通う必要があるため、遠いところだと地味に不便です。
個人的には「どうしてもこのスクールで学びたい!」と思えるスクールがあるような場合は、多少遠くてもそのスクールに通ったほうが良いと思いますが、そうでなければ近いほうが便利なのは明らかです。アクセスに縛られてスクールの選択肢を狭めるようなことがない範囲で、通学の利便性にも気を配ってみてください。
インストラクターの人数・質
ドローンスクールとは結局のところ、インストラクターにドローン関連の知識やドローンの操作方法を教えてもらう場所です。従って、どんなことを学べるかは、スクールのカリキュラムとインストラクターの能力に依存する部分が大きいです。
そのため、インストラクターの質や人数は、ドローンスクールを選ぶ上で確認しておくに越したことはありません。また、スクールによって一人のインストラクターが同時に何人の受講生の面倒を見るかも違うため、この観点でも情報を集めておくと良いでしょう。
設備・機材の充実度
ドローンスクールの設備や機材の充実度によっても、当然ながら学習効率や学習できる内容が変わってきます。
例えば、ドローンシミュレータが設置されているスクールなら、インストラクターが他の受講生に操縦を教えている間に、見学するだけではなく手を動かして学ぶことができます。測量用のソフトを用意しているスクールなら、ドローンを使って測量をする際に必要な技術を学ぶこともできます。
機材や設備の状況はドローンスクールのホームページを見ただけではわからないことも多いため、無料体験会などに参加し、スクールの様子を見たり、スタッフに質問したりして把握するのも有効です。
ドローンビジネスへの精通度
ドローンに仕事やビジネスとして関わることを目的に資格を取る人の場合は、ドローンスクールがドローンビジネスにどれくらい精通しているかは非常に重要です。ドローンスクールによって、スクール事業だけを行っているところもあれば、ドローンを使った空撮や測量の請負事業も並行して行っているところもあり、スクールごとにドローンビジネスへの精通度は全く異なります。
ドローンを使って仕事やビジネスをするのなら、当然ながらドローンビジネスに精通しているスクールで講習を受けたほうが、より現場に近い生きた知識・ノウハウを身につけやすいと言えます。また、スクールによってはパイロットが不足しているために受けきれない仕事を卒業生に斡旋している場合もあるため、仕事を得るという観点でも、ドローンビジネスに精通したスクールのほうが有利です。
この観点については、ドローンスクールのホームページからスクールの運営企業を調べ、その企業の事業内容を調べていけば判別できるでしょう。
無料体験会に参加しよう
ドローンスクールを選ぶ際のポイントをいくつも紹介しましたが、K-kiが一番重要だと思っているポイントは「ドローンスクールが開催する無料体験会に必ず参加すること」です。
上で紹介した項目の中にも、インストラクターの質や、設備・機材の充実度など、ドローンスクールのホームページを見ているだけでは、どうしてもわからない部分が残る項目があります。極端な話、インストラクターが抜群に良いスクールなら、他の条件が全部ダメでも通う価値があるスクールかもしれません。こういった部分は、やはり現場を見てみないと判断が難しいです。
ドローンスクールで資格を取得するまでには、決して安くはないお金が必要です。ドローンスクール側もその点は十分承知しているので、受講し始めてから後悔がなく気持ちよく資格をとってもらえるようにと、ほとんどのスクールが無料体験の機会を設けています。
ぜひ無料体験に参加して、自分の目的に合ったスクールを見極めた上で、資格の取得に挑戦してくださいね!